会社設立の際の資金調達の方法は?

掲載日:2017年04月19日(水)(更新日:2023年3月20日)

会社設立・開業を決断し、その準備を始める際にもっとも起業家の方が頭を抱えてしまう問題、それは資金をどうやって調達するかということ。
専門的な知識を最初からお持ちの方は数少ないため、まずは情報を集めるところからスタートすることになります。
そこで、スムーズな資金調達を実現するために、融資に関する情報をご紹介します。

融資とは?

「金融機関などから必要な資金を借りること」これが融資です。たとえば、自動車やマンションを購入したり、教育費用に充てたりするお金が不足している場合に利用することが多いでしょう。

ただし、すぐに誰にでも無条件でお金を貸してくれるわけではありません。お金を貸すからには、貸す側は必ず返済できるかどうかを見極めることが必要。それを判断するための厳しい審査に通った個人や法人だけが一定の手続きを経て、融資を受ける許可を得ることができる仕組みになっています。

  • 一定の収入があるかどうか
  • 連帯保証人がいるかどうか
  • 担保があるかどうか

このような条件をもとに判断されることになります。

創業時におすすめの融資制度とは

融資制度は、大きな買い物のためにだけあるわけではなく、 起業する際の資金調達の際にも役立ちます。
起業予定の方には、日本政策金融公庫の【新創業融資(http://www.jfc.go.jp/)】がおすすめ。
これは、起業予定者や個人事業主を国が支援するために100%出資する公的融資制度なので、安心して融資を受けることができます。

なお、日本政策金融金庫で融資を受けるための事前準備については、コラム 日本政策金融金庫で融資を受けるためにはで解説しております。

新創業融資の概要

融資の上限額 3,000万円(このうち1,500万円は運転資金)
融資期間 各種融資制度で定める返済期間
利率<参考> 基準金利2.36%~ H29.4.12現在
保証人・担保 原則不要

申請するために必要となる条件は?

条件1新たに事業を始めること、事業開始後税務申告を2期終えていないこと

条件2雇用創出を伴う事業、もしくは同様の業種企業にて、6年以上勤務した経験があること。

条件3自己資金を創業資金の10分の1以上用意すること。

条件4日本政策金融公庫が行っている他の融資制度と併用すること。例)新規開業資金、女性、若者/シニア起業家資金、再チャレンジ支援融資(再挑戦支援資金)、新事業活動促進資金など

新創業融資のメリットは?

他の金融機関の融資制度に比べ、新創業融資には以下のようなメリットがあります。

メリット1無保証無担保、連帯保証人不要OK!

個人で融資を申し込む場合でも、「担保がなくてもOK」「連帯保証人を立てなくてもOK」という好条件で融資を受けることができます。
他の金融機関では、これらを準備する必要があるので、大きなメリットといえますね。

メリット2融資実行までのスピードが早い!

市区町村での融資では早くても2~3カ月はかかってしまいますが、新創業融資制度では数週間から1ヶ月程度で実行されます。この差は創業者にとっては大きなメリットになるでしょう。

メリット3起業についてなどのアドバイスを受けることができる!

他の金融機関では厳しい対応をされることが多くありますが、「お客さまの立場に立って親身に応対し、身近で頼りになる存在を目指す」という経営方針を掲げる日本政策金融公庫なら安心!
真摯な態度で接してくれるので、相談しやすい雰囲気の中で話をすることができます。
また、今後の事業の展開の仕方などについてアドバイスをしてくれることも大きなメリットとなるでしょう。

その他、日本政策金融公庫には、設備資金貸付利率特例制度、挑戦支援融資制度、マル経融資(経営改善貸付)、第三者保証人等を不要とする融資などの制度があります。
また、都道府県、市区町村などの地方自治体にも【創業支援融資】があるケースがありますので、お住まいの地方自治体を調べてみることをおすすめします。

融資申し込みのポイント

日本政策金融公庫への融資の申し込みから実行されるまでの期間は、早くても2週間程度。
中には1ヶ月以上かかるケースもありますので、準備は資金が実際に必要となる2ヶ月前から始めるように計画するのが無難です。
事業計画書、借入申込書、その他の必要な提出物を確認し、記入する必要があるものはできるだけ詳しく書きましょう。

たとえば、「経営者の経歴」箇所においてはどんな仕事をしていたのか、何の役職だったのかなどを記入し、セールスポイントには創業を優位にスタートできることを具体的にアピールすることが大切。
もちろん、資金に関する数字は、正確にもれなく記載することが重要となります。

その他にも、面談日には複数の資料(勤務時の源泉徴収票、預金通帳、不動産の賃貸契約書、運転免許証、予測損益計算書、資金計画表など)を持参する必要がありますので、もれのないように慎重に準備するようにしてください。

まとめ

無担保、保証人なしで、最大3,000万円までの融資を受けることができる新創業融資制度なら、これから起業する人にとって、かなり有利な条件といえます。 また、自己資金が少なくても受けやすい制度なので、まずは検討をしてみるといいでしょう。

もし、「申し込み手続きが面倒!」「他の起業準備に時間をかけたい」という方は、面倒な融資申し込み手続きをプロの税理士に依頼することで、確実に申請手続きが完了します。
杉並区にある私どもの税理士事務所でも創業手続きを代行することが可能ですので、お困りの際は、お気軽にご相談ください。

詳細については、 会社設立サポートをご覧ください。



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代表税理士の佐野伸太郎です。
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