合同会社の設立で必要な書類を一覧で解説
合同会社設立で必要な書類とは?
合同会社設立の際に、必要な書類一覧を下記にまとめています。
書類は状況により、必要な書類とそうでない書類がございます。必要な書類を揃え、指定された書き方を守り、書類提出の準備を進める作業は、大変だと感じる方も多いのではないでしょうか。
- 1.定款(必須)
- 2.登記用紙と同一の用紙(必須)
- 3.資本金の払込証明書(必須)
- 4.印鑑届書(必須)
- 5.代表社員の印鑑証明書(必須)
- 6.登録免許税納付用台紙(必須)
- 7.合同会社設立登記申請書(必須)
- 8.資本金の額の決定書
- 9.本店所在場所の証明書
- 10.資本金の額の計上に関する証明書
- 11.金銭以外の財産の給付があったことを証する財産の引継書等
- 12.代表社員が法人である際の、登記事項証明書等
- 13.代表社員ではない社員が法人である際の、登記事項証明書
- 14.業務執行社員、代表社員の選任を証する書面
- 15.業務執行社員、代表社員の就任承諾書
- 16.代理人として司法書士に登記申請を依頼する場合は、委任状
1.定款(必須)
法人の目的や組織体制、活動内容、構成員、業務執行など、法人の基本的なルールについて書かれた書類です。「会社の憲法」とも呼ばれます。定款を作成したら公証役場で公証人の認証を受ける必要があります。
2.登記用紙と同一の用紙(必須)
法人を設立する際には法務局で登記手続きを行います。「登記用紙と同一の用紙」とは、法務局が管理する登記簿謄本に記載する事項と同じものを記載した書類です。法務局で備え付けられているOCR用紙で作成するか、電磁的記録(パソコン等で作成したデータ)で作成して提出します。
3.資本金の払込証明書(必須)
資本金が銀行口座に振り込まれていることを証明する書類です。振り込んだ金額、振込をした日付、住所、商号、氏名を記載して押印します。また、資本金の振込証明書には振り込んだ銀行口座の通帳の表面、裏面、振込金額が記載されたページのコピーを添付する必要があります。
4.印鑑届書(必須)
代表印を法務局に届け出る際に必要となる書類です。代表印とは法人の代表者が法人の意志を表明するために使う印鑑のことを指します。実印の会社バージョンです。「丸印」とも呼ばれます。
5.代表社員の印鑑証明書(必須)
押印された印鑑(実印)が正しいものであるか、誰のものであるかを証明する書類です。登記手続きを行う際には、代表社員の印鑑証明書を提出しなければなりません。印鑑証明書は印鑑登録を行った市区町村役場やその出先機関等で取得することが可能です。
6.登録免許税納付用台紙(必須)
法務局で登記手続きを行う際には登録免許税という税金を支払わなければなりません。収入印紙を購入して登録免許税納付用台紙に貼付することで納税したことになります。税額は資本金の金額によって異なります。
7.合同会社設立登記申請書(必須)
合同会社設立登記申請書は、会社名や所在地など会社の基本情報や添付書類の一覧などを記載する書類です。形式や記載する内容は定められているため、ご自身で作成をする際は厳守する必要があります。
8.資本金の額の決定書
資本金の金額が具体的に記された書類のことです。合同会社設立に関する手続きの際に、資本金の具体的な金額が定款に記載されていない場合、書類を用意し添付する必要があります。
9.本店所在場所の証明書
本店所在場所の住所を明記した書類です。定款で本店所在場所を定めている場合は不要です。定款に記載していない場合は、社員の過半数の一致によって本店所在場所を決定し、本店所在場所の証明書を作成する必要があります。
10.資本金の額の計上に関する証明書
資本金が会社法や会社計算規則にもとづいて、正しい金額が適切に計上されていることを証明する書類です。設立に際して、出資財産が金銭のみである場合は不要です。
11.金銭以外の財産の給付があったことを証する財産の引継書等
金銭以外の現物資産による出資があったことを証明するための書類です。こちらは金銭のみで出資を受けている場合は不要です。
12.代表社員が法人である際の、登記事項証明書等
代表社員とは、合同会社の代表権を持つ社員のことを言います。
合同会社では個人だけでなく法人も代表社員に専任することができます。ただし、代表社員として法人を専任した場合は、その旨を証明するための書類が必要です。具体的には「法人の登記事項証明書」「職務執行者の選任に関する書面」「職務執行者の就任承諾書」のことを指します。個人を代表社員に専任する場合は不要です。
13.代表社員ではない社員が法人である際の、登記事項証明書
合同会社の社員が法人である場合も、その法人が実在することを証明するため、登記事項証明を提出する必要があります。社員に法人が含まれていない場合は不要です。
14.業務執行社員、代表社員の選任を証する書面
業務執行役員とは、出資と経営のどちらも行う社員の事を言います。
社員を業務執行社員、代表社員として専任したことを証明する書類です。合同会社では基本的に全員が業務執行権と代表権を持っていますが、定款に「別段の定め」として一部の社員を業務執行社員や代表社員として選出することを規定することも可能です。業務執行社員や代表社員を専任しない場合は不要です。
15.業務執行社員、代表社員の就任承諾書
社員を業務執行社員、代表社員として専任して当該社員から承諾を得られた場合に、それを証明する書類です。当該社員の氏名を記載し、捺印してもらう必要があります。また、複数人いる場合は、人数分作成しなければなりません。こちらも業務執行社員や代表社員を専任しない場合は不要です。
16.代理人として司法書士に登記申請を依頼する場合は、委任状
代理人として司法書士に登記申請を依頼する場合は、委任状の添付が必要となります。
※税理士や行政書士は登記申請を代理で行うことはできません。
書類の作成や日々の事務作業は税理士へおまかせ
合同会社は法人であるため、個人事業主のときよりも事務負担が圧倒的に重くなります。まだ会社設立の手続きであれば、時間と手間をかければ一人でなんとかなるかもしれません。しかし、法人設立後に日々の業務を行いながら書類作成や事務作業を並行してこなしていくのは大変です。専門的な知識が必要なケースも多く、一人で済ませるのは困難といえます。
そこで頼りになるのが税理士です。顧問税理士がいれば面倒な事務作業から開放され、本業での利益の向上や事業拡大に集中できます。もちろん、税務申告の負担も軽減でき、節税や経営に関するアドバイスが受けられるなどのメリットもあります。合同会社を設立するのであれば、税理士との顧問契約も検討してみましょう。
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